ノンジャンル独り言

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「ライド・ライク・ア・ガール」(2020) アマプラにて



オーストラリア最高峰の競馬レース、メルボルンカップで2015年に女性騎手として初めて優勝したミシェル・ペインの半生を描く一作。ペイン家は母を交通事故で亡くしているものの10人きょうだいなので毎日大騒ぎ。子ども達は調教師の父の教育で幼いころから騎手になるべく馬に乗り、末っ子のミシェルも着実に実力をつけていた。しかし姉達が兄達より良い成績を出しても最高峰のメルボルンカップに出場するのは兄達ばかり、ミシェル自身もなかなか有名なレースに出してもらえない。姉ブリジットが落馬事故で亡くなってからはなおさら父はミシェルをレースに出し渋るようになり、ミシェルは家を飛び出して騎手として雇ってもらえるよう馬主達に売り込みをかけるが……。

いや~良かったですね~~~スタオベスタオベ👏👏👏冒頭の通りなのでクライマックスの結末は分かっているのだけど、それでも最後のレースは「絶対勝ってー!!!」って思いながら観ちゃうし手に汗握るし緊張感、爽快感が凄かった。騎手の物語なのにあんまり馬との交流シーンとかはないのな?と思ってけど、中盤に運命の馬が出てくるので良かった。そして的確にミシェルがぶちあたる女性差別とそれへの反骨を描きつつも暗くならないバランスになっていて軽快で爽快感のある映画になってるの良かったな~。ミシェルが危険走行の判定などにも食って掛かかるくらい負けん気が強いのだけどそのじつめちゃくちゃ耐えてきてる人であるっていうのを本当にさらっと描写できているのがすごい良かったし、それが「やはりメルボルンカップには男性騎手を~」と言う馬主達に啖呵を切るシーンで生きてくるの、良かったよ~~。実際の勝利インタビューでご本人が「女性を見下す人たちの鼻をあかせたと思います」ってめちゃくちゃ笑顔で言ってて良かった。

すぐ上のダウン症の兄のスティーヴィーとは一番の仲良しで、スティーヴィー役はご本人が演じているのだけど、すごく自然体で良くって、スティーヴィーやお父さんまわりのエピソードも重くなりすぎないけど丁寧に扱われてて良かったよ~。


お父さんが倒れた夜に「父さんが死んだら僕どうすればいい?」「私がいるよ」「ミシェルが死んだら?」でミシェルが言葉を詰まらせてしまうの、ミシェル自身が落馬を何度も経験していて次に頭を打ったら死ぬって言われてるのを思うとかなり辛くて、でもスティーヴィーは厩舎で働くようになってそっちの雇い主との関係も描かれているからあまり閉塞感がなくてホっとする。家族ドラマだけど家族以外との関係もちゃんとあるので閉塞感がない、大事。▲畳む
  • 2024-2-29(木) 09:11:01
「天使たちのビッチ・ナイト」

女性陣も裸になるけど圧倒的にセクシーに撮られるのは脱がされる男性(マセット)で、そのマセットが最後に

マント羽織らせてもらってみんなで同じ格好してきゃっきゃしながら逃げるの、なんか良かったんだよな。のどか。▲畳む
  • 2024-2-28(水) 08:21:20
「天使たちのビッチ・ナイト」(2017) アマプラにて



1347年、イタリアのガルファニャーナ地方。資産家の娘のアレッサンドラは父の言いつけで修道院に入れられているが面会に来てくれる父は一向に家に帰してくれる気配はなく、溜まった鬱憤晴らしに修道女仲間のフェルナンダ、ジネーブラとともに雑用係のおじさんをいびり倒して追い出してしまう。一方、領主の召使いの若者マセットは奥方との密通がバレて命からがら逃げだして来た道中で、困っていたトマソ神父を助け意気投合。トマソ神父はマセットを新しい雑用係として雇うことにするが、シスター達とのトラブルを避けるために「耳が聞こえないし話せないふりをする」という条件をつけることに。演技をしながら無事に働き始めたマセットだったがやたらセクシーな若者の登場にアレッサンドラ達は色めき立って……。

配信終了間近のから何かないかなとスクロールしてって、90分だしコメディだしと思って観始めたんですが、結構画面作りがちゃんとしていて予告編から想像するようなハイテンションコメディとはちょっと違う、Fワード連発するけどわりと牧歌的なコメディでなんか不思議な話でした。わりと……良かったな。ロケーションがのどか。売り方としてこのタイトルと予告編の方向性にするのは分かるが、このタイトルと予告編で期待する感じのものではないような……売り方難しい映画だね……。原題は「The Little Hours」。

「若者が耳が聞こえないふり、言葉もしゃべれないふりをして修道院で働きだし尼僧が夢中になる」というのはボッカチオのデカメロンの中の話を元にしているらしい。デカメロン、ずっと前に読んだことあるんだけど全然覚えてないな……。

しかしシスター服だと最初なかなか顔の区別がつかなくて何回か巻き戻して観てた。最初にロバ引いてるのはフェルナンダ、質問攻めしてたのがジネーブラ、アレッサンドラは部屋で刺繍してるシーンが初出。慣れてくるとちゃんと区別つくんだけど、遠目だったりやや暗いところだと分からん……!!フェルナンダは見覚えあるぞ……と思ったらオーブリー・プラザさんは「オペレーション・フォーチュン」のサラ!マセット役のデイヴ・フランコくんはジェームズ・フランコの弟!

ベッドシーンが基本的に女性主導だし後半に魔女のサバトとか出てくるけど全裸で踊る女性陣も体型年齢様々なのであんまりエロティック要素がエグくなくて見やすかったな。

結構気が利いてるなと思ったのは

やたらめったらセクシーに服を脱がされる側だったマセットが最後に領主の城から助け出される時に変装のために服を着せてもらうっていうのが、関係性の変化って感じで描写されてて良かったです。ああ、こういう見せ方もあるんだな、と思った。▲畳む
  • 2024-2-27(火) 08:09:47
マブダチでニコイチになった経緯は描かれないがマブダチでニコイチであることは徹底的に見せつけてくれる「紳士は金髪がお好き」と「テルマ&ルイーズ」、良き。
  • 2024-2-25(日) 16:32:04
「テルマ&ルイーズ」(1991) アマプラにて


アマプラで観たけど今4Kレストア版が劇場にかかっていて、これはその予告編。

主婦のテルマとウェイトレスのルイーズは親友同士。この週末は初めての二人でのドライブ旅行でおおはしゃぎ。しかし休憩に立ち寄ったバーで泥酔したテルマを強姦しようとした男をルイーズが撃ち殺してしまったことから旅行の計画は一転、先の見えない逃亡劇へとなっていく。

あまりにも有名な映画なのでラストも知っちゃってる……ラスト知っちゃてるし……みたいな気持ちを吹き飛ばしていく圧倒的名作の格を見せつけられて、リドリー・スコット、まじ巨匠……となった。ラストの見つめ合う二人、テルマ越しにルイーズに陽光が差すの、すごい良かった……映像の魔力。どん詰まりの逃避行だけど絶妙に肩の力を抜いてくれながら進むしラストの見せ方もあんな青春ムービーっぽくなると思ってなかったから、良かったな……爆発もしちゃうしカーチェイスも豪快で大盤振る舞いのクライマックス、良かった。33年経っても色褪せないねぇ~色褪せないキャラクターとストーリー、唸っちゃうなあ。

テルマとルイーズが親友になった経緯とかは一切ないし、ルイーズがテキサスで経験したことは具体的には語られないけど、そのドライさが名作の所以というか、多分その部分が詳細に描写されていたら色褪せていただろうな、と思う。二人には二人でいる今があって、今が一番生きている瞬間でっていう……。

吹き替えで観てたんだけど予告観たらテルマのほうが声が低くて、大分印象違うな……。
  • 2024-2-25(日) 16:28:59
#短歌

空だって飛んでみせるよアタシらは
二人だったら何でもできる

「テルマ&ルイーズ」
  • 2024-2-25(日) 14:12:47
「梟 ―フクロウ―」 劇場にて



17世紀李氏朝鮮時代。盲目のギョンスは田舎の診療所で鍼師として働いている。幼く心臓の弱い弟と貧しい暮らしをしていたが、ある日宮廷の医師の課した試験で実力を発揮しめでたく宮中の内医院で働くことになる。見習いの一か月間は家に帰れず、盲目の新人に周囲の風当たりも強いが、御医の指名でお妃様の鍼を担当することになり、清国の人質生活から帰還した世子様(世継ぎとして指名されている皇太子)の治療にも携わり信頼を得て、徐々に力を発揮し順調な日々を送っていた。一方宮中では反清国派の王様と親清国路線をとるべきという世子様が臣下共々対立しその溝を深め緊張感が高まっていた。そしてギョンスの帰宅が目前となった日の夜に国を揺るがす大事件が起きてしまう。

キービジュアルが痛怖そうな感じで予告もホラー感をあおっているのだけど、コメディ要素もある宮廷政治サスペンススリラーで痛いシーンはそんなにないです(ちらっとなくはないけどそんなにクローズアップするようなシーンではない)後半怖い―!!ってシーン多いけど緊張感・緊迫感がたまらないという怖さのやつ。や~人間、怖い……。

面白かったんだけど、結構展開が強引で大味なところもあり……悪役があんまり格が高くないのが、うーん、まあ………見て見ぬふりをしてきたことがこの政治腐敗、と思うとそれは現代にも通じるので、うぐってなる。見て見ぬふりをするしかない、見て見ぬふりをしなければ生き延びれない、けれど、っていう韓国らしい政治への不信と人間の良心の話だったと思う。

音楽が良かったのと暗闇の重要シーンが多いのでそのへんは映画館で観て良かったな~。緊迫したシーンで「ズゥン……コカカッ」みたいな音鳴るの良かった。

この映画の16代国王仁祖は前に観た「王になった男」の15代国王光海君の甥でクーデーターで政権交代したんだそうで、ほ~となった。


ギョンスが全盲じゃなくて明るいところでは見えないが暗いところはちょっと見えるという設定で(なかなか人に理解されないので黙っている)、それが序盤に明かされるので終始「灯りが消える」「灯りがつく」に緊張感があってそこが面白かったし、世子様毒殺シーンの演出が凄くて震えが来た。何かが起きてる、何かおかしいことが、ときたところで蝋燭が消えてすべてが見えるっていうのがぁ……怖い!

御医が最初から利用するつもりで盲目のギョンスを連れてきたというのがエグいし、目が見えないなら何も分からないだろうという見下しと、盲人の言うことなど誰も信じないという権力差が何重にもエグくってぐぇっってなる。王様一派のやりたい放題っぷりがちょっと悪役として格が低いというか、興ざめだったかな……あまりの荒廃っぷりに王朝末期か?と思ったけど李氏朝鮮は日清戦争後まで続くんだよな……。▲畳む
  • 2024-2-22(木) 19:27:56
「紳士は金髪がお好き」、やっぱりさ~あれは「ま、アタシらにはお互いっていうベストフレンドがいるわけだけどネ💋」というラストだと思っている。好きな映画、噛むほど味がする。
  • 2024-2-22(木) 10:12:35
「紳士は金髪がお好き」、久々に観返して作り手も「面白れぇ女が面白れぇ女とマブダチでニコイチなの最高~!」って思って作ってるな!という確信が得られたの良かったな。
  • 2024-2-21(水) 12:15:53
「紳士は金髪がお好き」、ローレライというお金が大好きでおバカを装っているが実はめちゃくちゃ切れ者でお金持ちを誑かすのが大得意で男を言い負かせる賢さも強さもあるキャラクターを最後まで自分の好きなものに正直で賢い痛快な女として描き切ってるの、すごいよな~。別に真実の愛に目覚めたり反省したとかしないがそれがめちゃくちゃカッコいいしチャーミングでっていう、今でもなかなかいないキャラクターだと思う。


大富豪の坊ちゃんと婚約して反対してやってきたその父親に「息子の金目当てだろう!」と言われて「いいえ、目当ては貴方のお金」っ言ってのけちゃうの最高なんよ……。坊ちゃんはもう惚れ切っているので「その通り!」って言っちゃう。おもろい。▲畳む
  • 2024-2-21(水) 09:36:27
韓国のドキュメンタリー映画「成功したオタク」
https://alfazbetmovie.com/otaku/

観たいのだけど、今のところ地元で上映予定がない……コロナ禍からこっち、まったく遠出をしていないので映画を観るために小旅行してみてもいいかもな……(今後地元の映画館が追加される可能性もあるが)。
  • 2024-2-20(火) 22:35:00
「紳士は金髪がお好き」(1953) アマプラにて(再見)



黒髪で「イケメン」に目がないドロシー(ジェーン・ラッセル)と金髪で「お金持ち」と「ダイアモンド」に目がないローレライ(マリリン・モンロー)は正反対だが親友同士でニューヨークの売れっ子ショーガール。「お金持ち」でとっても優しいガスとの結婚を決めたローレライは結婚式のために豪華客船でパリに行くことに。急遽同じ船で行けなくなったガスの代わりにローレライのお目付け役として同行することになったドロシーは一緒に乗船する逞しいオリンピック選手団に浮かれだす。そんな二人の前に謎の「イケメン」のマローン、ローレライの大好きな「ダイアモンド」鉱山を持つビークマン卿も現れ、陽気な船旅は波乱の予感!?

マリリン・モンローは知っているけどマリリン・モンローの映画観たことない、何か観てみようかなって人に全力でおすすめしたいミュージカルコメディです!!!!(でかい声)

もともとめちゃくちゃ好きな映画なんですけど、久しぶりに改めて観てめちゃくちゃ好きを更新してきた。めちゃくちゃめちゃくちゃ好きです。ジャンルとしてはミュージカルラブコメディなんだけど、改めて観ると女友達最高最強ガールズムービーですよね~~~最高~~~~~!!!!湿っぽいところが一ミリもないあっけらかんとした底抜けに明るい、楽しい、ハッピーな映画なんだよな……91分で内容盛沢山なのでロマンティックもからっとスピーディーなんよな……好き……。

ドロシーとローレライのニコイチっぷりが本当に最高~~~(ペンラ)(うちわ)!!二人の掛け合いがずっと楽しいし可愛いしかっこいいんだよねぇ。二人ともキャラがブレないし落ち込まないし行動派だし男と出会っても変わらないし反省しないし、相手のこと良く分かってるしお互いのピンチには全力で……いやパターン的にローレライがトラブル起こしてドロシーがすちゃっとアシストするのが多いんだけど、ローレライも「あの子のこと傷つけたら許さないから」って言う。マブダチでニコイチ。付き合いが長いから「あーあーまたやってる」って感じでも見捨てないしいつも一緒っていうのが本当に最高~~~!!

「ダイアモンドは女の子の一番の友だち(Diamonds Are a Girl's Best Friend)」が主題歌なわけですが、ラストのコーラスバージョンの「Best Friend~♪」のところでドロシーとローレライが視線を交わすので、作り手側も女友達最高映画として撮ってる!という確信を得た。最高~~~!!!歌ではこう言っているけど、二人にはお互いっていうBest Friendがいるわけですよ……(ろくろ)

ブルネットとブロンドの二大セックスシンボルを主演に据えて二人は仲良し!な陽気で底抜けに楽しい映画作っちゃうの、朗らかで良いねぇ……好きだ……「ダイアモンドは女の子の一番の友だち」のステージの時に女性客もにっこにこで観てるのが良かった。自分に正直に堂々と生きてる女は最高だから……。

ローレライのお金持ち大好き!でぽわわんとしてるように見えてめちゃくちゃ頭が回るというキャラを全然嫌味なく描ききってるのすごい良いんだよな~そして演じるマリリン・モンローのチャーミングさがすごくって、そりゃキスされたらピヨピヨピヨ~な効果音出ますわ、っていう。可愛い。ドロシーが改めて観ると超かっこいいんだけど演じてるジェーン・ラッセルも実際姉御肌であっけらかんとした人柄だったらしくてめちゃくちゃ好きになってしまった。撮影当時マスコミが不仲説で煽ろうとしたけど現場でも仲良しでジェーンがマスコミからマリリンを守ってたっていうのが、すごい良いエピソードで……好きな映画の良いエピソード、ありがたい……。

二人が同じ衣装のシーンは二度とないレベルで着替えまくるのも最高だったな~絵、描きたいです。
  • 2024-2-20(火) 17:37:00
私は「紳士は金髪がお好き」が大大大好きなんですが、今久々に観てて(アマプラにある)改めて最高が最高を更新してくるのでむちゃくちゃ元気になっている。
  • 2024-2-19(月) 19:49:33
「ロシュフォールの恋人たち」

恋愛の駆け引きの主導権は女性側にあるし、双子姉妹は美人なので言い寄られるのもあしらうのも慣れてる感じが強くて良かった。そしてようやく運命の相手と巡り合った時はもう駆け引きとかいらんねん!というロマンティックさもあって良かったな。
  • 2024-2-19(月) 07:45:19
「ロシュフォールの恋人たち」

「キャラバンの到着」、タイトルで「キャラバンの到着」って言ってるしキャラバンの到着シーンの曲なんだけど、前情報なしで聴くと探偵ものの追跡シーンかな?みたいな渋さがあって不思議。
  • 2024-2-18(日) 21:25:42
「ロシュフォールの恋人たち」(1967) アマプラにて

週末のお祭りを控えて浮足立っているロシュフォールの街。ステージでパフォーマンスをする陽気なイベント屋達も到着し賑やかさを増していく。双子の姉妹ソランジュとデルフィーヌも新しい恋を期待して歌い踊り出す。一方兵役中の画家マクサンスは夢見る理想の女性に恋い焦がれ続け……。

「シェルブールの雨傘」はメロドラマの台詞が全部歌になってるタイプのミュージカルだったけど(ダンスなし)、ロシュフォールは序盤からウェストサイド物語よろしく「踊るぜ!」という身のこなしの人達が出てきて踊り出すミュージカルで……と思ったらジョージ・チャキリス!!!本人!!はわわ!!ジーン・ケリーも!!!はわわわわ!となって大変贅沢で小粋で楽しいミュージカルコメディでした。満足満足。自己紹介ソングがあるタイプのミュージカル、たーのし~~🎵🎶

運命の恋人たちがなかなか……巡り合わない!!!すれ違う!!!気づきなさーい!!!!恋愛はロマンティックだけどまあまあドライな面もあり、というのがフランスっぽくて良かったな~。恋ってタイミングだからさ……みたいな……?終わり方が粋だったな~。

姉妹のお帽子がずーっとボリューミーで可愛くて「お帽子~~~(ペンラ)(うちわ)」みたいになってた。最初のワンピースもめちゃ可愛かったな~。色彩の可愛さがずっと最高~~~!

ジーン・ケリー、なんかすごい、いや、みんなスタイル抜群で足がヒュン!って上がるんだけど、ジーン・ケリーのダンスは華があるというか緩急が鮮やかでさすがの貫禄ダンスですよ……うっとりするな。眼福。

シモン・ダムさんの「愛し合ってた人が『ダム夫人』になるのを嫌がって去ってしまった」のとこ、字幕も「マダム・ダム」で良かったのでは?でもマダム・ダムを「『奥方』夫人」って訳したのは上手いですね~。

いやでもデュトル氏の下り何??若者はうきうきしてるけど世情はそんなに明るくないよ!ってことでよろしい???(監督の初期作からの小ネタらしい)

ロシュフォール、たららっ♪たららっ♪たららっら~ら~ら~らっ♪のメロディが有名だと思うんですけど(「キャラバンの到着」)(CMで良く使われてる)もっと渋い感じのシーンの曲かと思ったらイベント屋達の自己紹介ソングでわりと陽気な歌だったので驚いた。いや~でも音楽良いですね~ミシェル・ルグラン、最高……。しばらく作業用BGMをミシェル・ルグランにする……。

Youtubeで検索すると出てくるのが公式なアカウントなのか全然詳細わからんのばっかりでぇ……なのだけど吹奏楽の定番曲なのでパフォーマンス動画は日本のもいっぱいありますね。

これは大阪メトロのコンサートので宮川彬良さん編曲のやつ。
  • 2024-2-18(日) 21:07:30
「シェルブールの雨傘」(1964) アマプラにて

1957年、フランスの港町シェルブール。歳若い整備工のギイと傘屋の一人娘のジュヌヴィエーヴは初々しい恋を謳歌し結婚の約束をしていたが、ジュヌヴィエーヴの母は結婚には若すぎると猛反対。急がなくてもいい、時がきたらと慰めあっていた二人だったが、おりしもフランスはアルジェリア戦争のただ中。ギイにも召集令状が届き2年の兵役に赴くことになってしまい……。

メインテーマ曲があまりにも有名なフランスミュージカルの名作なわけですが、ちゃんと観るの初めてだったかな?もしかすると観たことあったかもしれない。フランスのおしゃれをこれでもかと浴びせられてしまった……オープニングからおしゃれ……真上からのカメラで雨が降り始めて傘が開いて色とりどりの傘が道を行き交って、でも最後に黒い傘が一列横切っていくのがドキっとする演出で……。

セットと衣装がまあもうずーっとおしゃれ……おしゃれ……青、黄色、ピンク、赤etcはっきりした色使いの圧倒的おしゃれ。そして息を呑むほど美しいカトリーヌ・ドヌーヴ。カメラ目線されると強烈に美しすぎて「ヒュっ」ってなっちゃう。こんなん一目惚れ必至ですわ。

話は古典的な男女すれ違いものなんだけど、ラストシーンがすごく良くて、ラストシーンで名作の風格を見せつけられた心地。好きです。


高らかに切なく響くメインテーマのメロディをバックに雪の降りしきる中の幸せな家族の光景、私はめちゃ好きなシーンですねぇ。過ぎた日々の後悔もやりきれなさもあるけれど、別れた道はもう交わらず、今ある幸せもきっと本物で、みたいな……みたいな……。

例えば10代くらいの時に観てたら「ジュヌヴィエーヴ酷い💢」ってなってたかなーと思うけど、今なら出産が迫る中で不安が募って連絡がなかなか取れないギイと誠実にアプローチしてくるカサールとの間で揺れてしまうジュヌヴィエーヴの若さが分かるような気がする。

というかカサールがまじで誠実でびっくりしちゃうよ。その後が幸せだったかはまったく情報がないわけですが、まあ、それはそれで……フランソワーズが実の父親のこと知らんままなのはちょっとどうかとも思いますが!

いやぁでも名作には名作の風格がありますなぁ、というところ。やはり音楽が圧倒的に良い。▲畳む
  • 2024-2-15(木) 19:55:07
「マーメイド・イン・パリ」観てボーンセクシーイエスタデイ(体は大人だが昨日生まれたばかりのように純真無垢で世間知らず、という主に女性キャラに多いキャラづけ)……と思ったばかりの時に「哀れなるものたち」ははっきり反ボーンセクシーイエスタデイをやっていたので背筋が伸びた。ベラは発達が幼い時からめちゃくちゃ強い自分の意志があり「常識的で従順であれ」という男の導きには絶対従わないの、痛快だった。
  • 2024-2-14(水) 08:58:51
「哀れなるものたち」 劇場にて



変わり者の外科医ゴドウィンは奇妙な言動をする女性ベラを屋敷に隠し住まわせている。彼女の体は大人の女性だが言動は幼く手足の使い方もちぐはぐ。しかし急速に成長しているらしく、医学生のマックスはゴドウィンにその成長の記録係をするよう言いつけられる。目まぐるしく言葉を吸収し好奇心のまま動くベラは次第に屋敷の外へ出ることを渇望するようになるが、彼女を守りたいゴドウィンは出るならマックスと結婚しどこに行くのもこの三人で、という条件を付ける。しかし婚姻契約書を作成しにきた放蕩な弁護士のダンカンと出会ったベラは、自身の意思で大冒険をする決意をし屋敷を飛び出してしまい……。

ヨルゴス・ランティモス監督、「女王陛下のお気に入り」は好きだけど「ロブスター」はあんまり……だったしな……どうしようかな……あ、ウィレム・デフォー出てます!!?観まーす!!!!となって観てきましたが、大変良いウィレム・デフォーで……ありがとうございました🙏🙏🙏

意志ある女の大河スペクタクルロマンといった感じで、ベラが最初のほうの幼い言動の時から自我自我の自我の女で知識や常識を身に着けようがそのまま最後までつっぱしるの最高だった👏👏👏ダンカンと駆け落ちするのもそそのかされてではなくめちゃくちゃ自分の意思でだったの良かったな~。男の言うことなんて聞かねぇ~~~!!!!👊👊👊ダンスシーンがめちゃくちゃ良かったな~~~好き~~。めちゃくちゃ女の自由意思と自立と尊厳の物語だった。

衣装もセットも音楽も雰囲気づくりが最高に良かったな~ファンタジックヴィクトリア朝ややスチームパンク風、みたいな……ベラの巨大パフスリーブにミニスカートといういでたち、異質さが際立っていて良かった。

でも長い……長い……無駄なシーンは無かったんだけど、ベラの壮大なる成長のためには必要な長さだったんだけど……長い………142分。


ダンスシーンは公式で公開されている。


感じるままに奔放に奇天烈ダンスをしようとするベラと、男のエスコートで「普通の」ダンスにおさめようとするダンカンのバトルで最高~~になった。普通になんかおさまんねぇぜ!!!

成長を遂げたベラの前にラスボスとして「ベラになる前の頃の夫」が出てくるのすごかったな。当初のベラでは太刀打ちできなかったろうけれど、今のベラには冷徹に相手を見極めて分析でき、しかもとっておきの復讐もできるっていうね……凄い……。女を値踏みし、所有し、支配しようとする愚か者たちからの脱却の話だったよな……。

ゴドウィンは非虐待児だったわけですが、ちゃんと父親のことクソ野郎だったって言えるようになってたのサラっと良かったなぁ。マッドネスな表情から穏やかな表情まで本当に大変良いウィレム・デフォーで……ありがとうありがとう🙏🙏🙏ベラとゴドウィンとマックスで家族、という感じの最期、良かったな~。▲畳む
  • 2024-2-13(火) 23:41:02
「マーメイド・イン・パリ」(2020) アマプラにて



祖母の代から続くパリの隠れ家バー「フラワーバーガー」で歌手をしているガスパールはある日怪我をした人魚のルラを見つけ介抱する。ルラはその歌声で男性を魅了し恋に落とし心臓を破裂させ命を奪ってきたが、なぜかガスパールには歌の力が効かない。いわくガスパールは沢山失恋して心が破けているから恋に落ちないとか……釈然としないルラだったが「怪我が良くなったら海に帰す」と献身的なガスパールと徐々に打ち解けていく。一方夫を「突然の心臓発作」で亡くした医師のミレナが事件の真相を追い始め……。

画面がず~~っと可愛い映画だったな~。メインの二人の展開はまあお約束というか、ルラがだいぶボーンセクシーイエスタデイ……なんだけどミレナのターンがあるので話が締まってて良かった。ミレナ、良かったな……謎のポーズ決めは何だったんだ??短い映画なのにフラワーバーガーの設定が結構凝ってるのが良かったし六面ハーモニカでの疑似キス、良かったな~可愛い~~。
  • 2024-2-11(日) 22:01:51

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